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Episode 03


「愛着関係(アタッチメント)の形成 vol.01」
– 能動的な存在としての赤ちゃんと関係を築く –

初めてあそびのアトリエにやってきた、きぃちゃん(7ヶ月)。

私が見つめると、緊張した面持ちでお母さんを見ます。
私とお母さんが親しげに話す様子を見て、再び私の顔を見ます。
きぃちゃんは、ジブンとお母さんの二者から、私を交えた三項関係を結ぶ入口に立っています。

この人は安心できる人かな?ここは安心できる場所かな?
ねぇ、お母さんそうなの?

「お母さん」を基地として、新しい環境との間で揺れているようです。
こんな様子から、きぃちゃんにとって「お母さん」が他の誰でもない特別な存在=愛着関係が形成されていることが伺えます。そして「お母さん」にくっついて安心を担保されながら、新しい世界へ一歩踏み出す期待の眼差しに、好奇心と逞しさが見てとれます。

お腹がすいてきたようです。
お母さんが用意していたミルクを、両手で正中線上で把握し飲んでいます。

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きぃちゃんは目の前にあるお母さんの顔をジッと見ています。

赤ちゃんは決して受身の存在ではありません。
お母さんに対して、能動的に「見つめる」という働きかけを行っているのですから。
お母さんも、その視線に応えるように見つめ返します。

双方向のコミュニケーションは言語の獲得以前に、もう始まっているんですね!

新生児は視力が弱く、4、50cm程度の距離の近いものがボンヤリ見えると言われています。
それでも、2つの目を検出し「顔」を認識する能力があるというのですから驚きです。

赤ちゃんの「見る」力の発達段階を考えると、
赤ちゃんと顔を近づける授乳や抱っこ、おんぶのときに視界を遮ってしまうと、安心できる大好きなお母さんの顔が見えなくなります。
また、お母さんがテレビやスマホに夢中だと視線を交えたコミュニケーションの機会を失ってしまいます。
赤ちゃんの「見たい!」「知りたい!」を満たすためにも、このときばかりはしっかり見つめ返したいものです。

ようこそきぃちゃん、これからあなたのことを教えてね!