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Episode 04


「幸せなお母さん」
– 赤ちゃんの世界の知り方・学び方 –

ペンのふたをあけました。
きぃちゃん(仮名1歳3ヵ月)

赤ちゃんや子どもの場合、「絵を描く」行為に対する好奇心やあそび方は、大人の場合と異なります。
1歳前後の子どもたちにとって、紙を前にペンを握るとき。自分の動きの軌跡に色が付き、線が引かれる、そのこと自体が楽しく興味深いことなのです。(ジェリーさん>~歳くらいになりますかね?)

描画は打点や弧を描きます。
紙からはみ出すくらい、肩を大きく動かせます。

写真はペンのふたを閉めようとしているところです。ふたの小さな穴にペン先を合わせようと頑張っています。
しかし、なかなかうまくはまりません。
そのうちインクが指につき→指についたインクを見て喜び、さらに手に描き→ペンを持ったまま手をあちこち動かすものだから次第に顔や洋服につき、、、
といった具合に短時間でインクまみれになります。笑
なんだか林明子さんの絵本に出てきそうな場面ですね。

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後日、お母さんから興味深い報告がありました。

家でサインペンのふたをあける→閉めようとすることがあったのですが、その際ふたが逆のままで、うまく閉まらない事が度々あったそうです。
言われてみれば、たしかにパッと見た感じでは、どちらから入れるのかわかりにくい形状です。
もちろん、ふたが逆だと穴が空いてないのでペン先は入らず、きぃちゃんはエラーを繰り返していた訳です。

この様子を黙って観察していたお母さんは、ある時からきぃちゃんがふたの穴にジブンの指を一回入れた後、閉めるようになったことに気がつきました。
なんでこんなことをしているんだろうと不思議に思ったそうですが、思い返すと、その頃からエラーがなくなり、すっかりじょうずにペンのふたを閉めることができるようになっていったようです。
とすると、きぃちゃんは、ふたの穴の有無をジブンの指が入るかどうかで確認していたのではないだろうか?と推測できるのです。

私たちの身体は世の中の情報を得るために、8~9割近くを「視覚」に頼っていると言われています。
つまり、私たちはサインペンのふたを「見た」だけでエラーなくふたを閉めることができるのです。
しかし、感覚統合が未成熟な小さい人たちは、指先の触感をも用いて対象物が何であるか?どんなだろうかを知るのでしょう。小さい人たちが感覚の全てを使って、この世の中を知ろうといていることを教えてくれるエピソードです。

手出し口出しをせず、なんでだろう?と観察できるゆとりが素晴らしいお母さんです。
子どもが自分で気付いて、できるようになることを邪魔することなく見守っていたのです。

日常の中で、見過ごしてしまい兼ねない、ほんの小さな出来事かもしれませんが、子どもが日々発見していることに気づいたお母さんは幸せだと思います。