あそびのアトリエの理念

乳幼児のあそびは自然に育まれるものです。
それは心の設計図に従って開発されてゆくと考えてきました。ですから、子どもがいつ頃どのようなあそびを好むかということや、それはなぜか?ということを予測できますし、ある程度の環境の調整をすることもできます。

知性や精神の自由の保障

子供の身体の三つの領域

知性 文化の基盤になっているもの。
精神 身体器官の興奮から生まれる気分のようなもの。
身体 外部環境から独立していて、自我によって統合されていると感じられる領域。
昇華 フロイトの概念で、精神から生まれる攻撃性(リビドー)を創造活動へ変容させる機能。
感情 精神と外的刺激から生じるもので、不快から快までのスペクトラムになっている。不安、恐怖、怒り etc、の不快感から生じるマイナス感情から、歓び、歓喜まで色彩で表現されるようなバリエーションがある。
表象 対象(例えばりんご)を頭のなかでイメージ出来ること。一般的に視覚表象が中心になっているが、聴覚・味覚・臭覚・触覚・運動etcの表象も考えられる。
思考 それぞれの表象を有機的(合理的・芸術的)に組み合わせる働き。
心の設計図 たとえば、子どものあそびは

生後4 ヶ月くらいから見られますが、見る・聞く・触る・ハイハイするなどのあそびの衝動は、身体の機能をつくることに向かっています。10 ヶ月くらいからは、対象の性質を感覚的に理解することや問題を解決することもできるようになってきます。1 才10 ヶ月くらいになるとごっこあそびが出来るようになりますが、これは象徴あそびともいわれ、言語的思考の発達と関連しています。4 才過ぎるころからは衝動の調整ができるようになってきます。衝動の調整とは「立ち止まって考えること」ですが、社会性を身に付けてゆくための基礎になってきます。


従来の幼児期のメソッドや教育は、はじめに教える内容があって、神経系への刺激や訓練によって子どもに身に付けさせるというものでした。そこには子どもの個人的な経験や感受性は反映されず、子ども自身は受け身にならざるを得ませんでした。IQ という概念は象徴的に扱われていますが、そこでは少なくとも子どもの感情は配慮されていません。
あそびのアトリエでは「子どもは能動的な存在であり、周辺の環境から意味や価値を自ら作り出している」ことが前提になっています。そして、発達心理学や認知科学の研究によって、子どものあそびの精神的・発達的内容を科学的に捕らえることもできるようになっています。そこでは、子どものあそびを「オッパイが欲しいetc.」の生物学的衝動や欲求からスタートして、ジブンでやりたい、考えたいのプロセスを経て、友だちとテーマを共有したい、計画的に物事を遂行したいなどの文化社会的欲求や衝動に変換してゆくシステムと捉えることもできますし、観察からも「そのようになっている」と判断できます。
そして、私たちは「あそびは行動の自由を保障する場ではなく、知性や精神の自由を保障する場であった」というホイジンガのことばを大切にしながら、子どもたちと関わって行きたいと思っています。
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